あごの症状
■あごの骨の痛み
あごの骨が痛む場合の多くには、はれやただれ、歯の症状が同時にみられます。表面になにも変化がなくて痛む場合には、あごの骨の深いところにある腫瘍や嚢胞(のうほう:液体のたまったふくろ)によって骨が溶けたり、神経が圧迫されたりしていることが考えられます。
骨髄(こつずい)炎のような骨の病気、抜歯後のドライソケット(抜歯後の傷の治りが遅れて、骨が露出した状態のこと)、逆行性歯髄炎(歯根の先端から歯髄〈しずい〉に病気が達したもの)をはじめとしたう蝕以外による歯髄炎などが疑われます。また、骨吸収抑制剤などによる薬剤に関連する骨髄炎もあります。
いずれも、X線写真、CT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像法)などの画像診断が必要です。これらの画像からも異常がみとめられないときには、三叉(さんさ)神経痛、心因性疼痛(とうつう)、非定型顔面痛、非歯原性歯痛などが考えられます。
■あごの骨のはれ
歯ぐきやあごが急に痛みと熱をもってはれてくるのは、化膿(かのう)性炎症です。多くは歯根膜炎、歯周病、智歯(ちし)周囲炎などの歯の病気から起こります。歯からの感染でも、からだの抵抗力が弱っているときや糖尿病などの慢性の生活習慣病をもっている人、膠原(こうげん)病などで副腎皮質ステロイド薬の投与を受けている人などでは重症になりやすく、顔やくび、さらに肺のほうにまでひろがることもあります。また、慢性の炎症が消退あるいは軽快した骨髄部に多量の骨質を形成する慢性硬化性骨髄炎が生じることもあり、治療が必要な場合があります。
痛みも熱もなく、ゆっくりはれてくるのは、腫瘍や嚢胞(のうほう)あるいは骨の病気です。どんどん大きくなり、粘膜がただれてくるときは悪性の場合も考えられるので、早く治療を受けなければなりません。
あごの骨が痛む場合の多くには、はれやただれ、歯の症状が同時にみられます。表面になにも変化がなくて痛む場合には、あごの骨の深いところにある腫瘍や嚢胞(のうほう:液体のたまったふくろ)によって骨が溶けたり、神経が圧迫されたりしていることが考えられます。
骨髄(こつずい)炎のような骨の病気、抜歯後のドライソケット(抜歯後の傷の治りが遅れて、骨が露出した状態のこと)、逆行性歯髄炎(歯根の先端から歯髄〈しずい〉に病気が達したもの)をはじめとしたう蝕以外による歯髄炎などが疑われます。また、骨吸収抑制剤などによる薬剤に関連する骨髄炎もあります。
いずれも、X線写真、CT(コンピュータ断層撮影)、MRI(磁気共鳴画像法)などの画像診断が必要です。これらの画像からも異常がみとめられないときには、三叉(さんさ)神経痛、心因性疼痛(とうつう)、非定型顔面痛、非歯原性歯痛などが考えられます。
■あごの骨のはれ
歯ぐきやあごが急に痛みと熱をもってはれてくるのは、化膿(かのう)性炎症です。多くは歯根膜炎、歯周病、智歯(ちし)周囲炎などの歯の病気から起こります。歯からの感染でも、からだの抵抗力が弱っているときや糖尿病などの慢性の生活習慣病をもっている人、膠原(こうげん)病などで副腎皮質ステロイド薬の投与を受けている人などでは重症になりやすく、顔やくび、さらに肺のほうにまでひろがることもあります。また、慢性の炎症が消退あるいは軽快した骨髄部に多量の骨質を形成する慢性硬化性骨髄炎が生じることもあり、治療が必要な場合があります。
痛みも熱もなく、ゆっくりはれてくるのは、腫瘍や嚢胞(のうほう)あるいは骨の病気です。どんどん大きくなり、粘膜がただれてくるときは悪性の場合も考えられるので、早く治療を受けなければなりません。
(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)