がんの進行度と病期

■がんの進行度
 がんがどれくらい進行しているかを示すのが進行度で、がんの大きさや浸潤(しんじゅん)の深さなど原発病巣の状況、リンパ節転移の程度、遠隔転移の有無を評価したものです。がんの大きさや浸潤の深さは、T因子(原発腫瘍のひろがり)として表現され、乳がんなどのように大きさを重視したり、胃がんや大腸がんのようにがん浸潤の深さを重視して決められています。リンパ節転移の程度は、N因子(リンパ節転移の有無とひろがり)として表現され、リンパ節転移がない場合はN0、ある場合はその大きさ、数、部位などからN1からN4までなどのように分類されます。M因子(遠隔転移の有無)は、遠隔転移のない場合をM0とし、ある場合をM1と表現します。国際対がん連合(UICC)はこれら3つの要素にもとづくがん分類を提唱し、TNM分類として広く世界で用いられています。日本では各がんに取り扱い規約がつくられており、ほぼTNM分類と同じですが、細部は一部異なっています。

■がんの病期
 がんの病期とは、がんの予後(その後の経過)を推定しようとして規定されたものです。病期は進行度TNMをもとに判定されます。一般的に病期はⅠからⅣ期までに分類されます。Ⅰ期は、がんがごく小さく浸潤も浅く、リンパ節転移や遠隔転移のない状態をいいます。Ⅱ期はがんがある程度大きく浸潤もあるものの、ほかの臓器に達しておらず、リンパ節転移がない状態、あるいはがんが小さくてもリンパ節転移がある程度あり、遠隔転移のない状態です。Ⅲ期はがんが大きく浸潤もしており、リンパ節転移もみられるものの、遠隔転移のない状態です。Ⅳ期は遠隔転移を伴うがんです。
 がんの病期は数字が大きくなるほど予後不良で、がんの病期を知ることで、がんの治りやすさをある程度推定することが可能です。進行度判定の病期分類はがんの種類によって異なりますので、それぞれのがんの取り扱い規約などを参考にしてください。