鼠咬症〔そこうしょう〕

 原因となる菌には鼠咬症スピリルムとストレプトバチルスの2種類ありますが、日本では前者によるものが多くみられます。これらの菌を保菌しているネズミにかまれたとき、その傷口から感染します。
 ネズミのほかに、ネコやリス、イタチなどにかまれても感染することがあります。
 鼠咬症スピリルムによる場合、かまれてから2週前後の潜伏期のあと、急に悪寒(おかん:さむけ)、発熱(39℃前後)、頭痛などで発症します。咬傷(こうしょう:かまれた傷)部は潜伏期中にいったん治癒しますが、発症と同時にふたたび赤くはれ、潰瘍をつくるようになります。リンパ節の腫脹や皮疹がみられます。
 ストレプトバチルスによる場合は、潜伏期は1週間以内で咬傷部が化膿し、まだ治らないうちに発病します。
 日本では多くありませんが、世界各地に存在します。ネズミにかまれた傷を十分洗い、消毒する必要があります。
 手足に出血斑や水疱(すいほう)がみられるのが特徴で、関節炎をひき起こすこともあります。また、これらの病原菌に汚染された食品を食べても感染するケースもあります。発熱や頭痛、水疱などのほかに、筋肉痛や嘔吐(おうと)がみられます。
 治療には、ペニシリン系、テトラサイクリン系、マクロライド系の抗菌薬が有効です。
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