切断指〔せつだんし〕 家庭の医学

 包丁や電気のこぎり、工場での作業で指が切断された状態です。

【受傷直後の対応】
 切断された指は湿ったガーゼで包んだあと、ビニール袋に入れ、袋ごと氷などで冷やして医療機関に持参してください。指を氷に直接入れると、組織がいたんでしまうことがあります。

【治療】
 先端部の切断の場合は、軟膏などを用いた治療で指先が再生されます。爪よりも根元で切断された場合は、手術用顕微鏡を用いて血管、神経、腱などを縫合し、切断指の再接着を試みます(微小外科〈マイクロサージャリー〉)。
 不幸にして、切断された指が見つからなかった場合や損傷が大きい場合は、断端を閉鎖する手術(断端形成術)をおこないます

(執筆・監修:埼玉医科大学 教授〔形成外科・美容外科〕 時岡 一幸)
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