岸田文雄首相は19日、山形県酒田市の日本海総合病院を訪れ、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」を活用して受け付け業務を省人化した現場を視察した。首相は視察後、記者団に「よりよい医療を実現するため、マイナ保険証利用率のさらなる底上げが必要だ」と述べた。
 政府は現行の健康保険証を12月に廃止し、マイナ保険証に一本化する方針だが、4月分の利用率は6.56%にとどまっている。首相は、マイナ保険証の利用が増加した医療機関への一時金支給や国民への広報に取り組むと強調した。
 日本海総合病院は、異なる医療法人をグループ化した「地域医療連携推進法人」で業務の効率化などを図っている。説明を受けた首相は「患者目線に立ち、地域の医療体制を効率的で実効的な仕組みにしたい」と述べた。 (C)時事通信社