【ニューヨーク時事】米国で「ホットドッグ早食い王」として知られる小林尊さん(46)が、引退の可能性を示唆した。米動画配信大手ネットフリックスのドキュメンタリー番組で、食欲が感じられない悩みを抱えていると明らかにし、「健康で長く生活したい。このまま(早食いを)やめていってもいい」と語った。
 小林さんは、毎年7月にニューヨーク市内で開かれるホットドッグ早食い大会で2001年から6年連続で優勝。09年には準優勝ながら、10分間で64.5個の自己最高記録を残した。複数の米メディアは、発言の英訳を基に「健康問題で引退を宣言した」と大きく報じた。
 食事と健康の問題を取り上げた番組に出演した小林さんは、他の人が幸せそうに食事をする様子を見て「さみしい。その感覚が俺にはない」と食欲不振に陥っていることを打ち明けた。検査の結果、長年の早食いが脳の働きに影響している可能性を指摘され、引退を考え始めたもようだ。
 小林さんは20年以上におよぶ「競技生活」で約1万個のホットドッグを食べてきたという。その経験を生かし、「日本のヘルシーな食材と合わせて安全でおいしいホットドッグをつくりたい」と話した。 (C)時事通信社