野党各党は3日、政府が公表した公的年金の財政検証結果について、自民、公明両党の政権が掲げてきた年金制度の「100年安心」は「壊れるすれすれだ」(立憲民主党の山井和則元厚生労働政務官)などと指摘し、改革の必要性を訴えた。
 山井氏は取材に「負担増の議論は避けて通れない」と言及。共産党の小池晃書記局長は取材に「(制度の)10年、20年先が見えない。最低保障年金制度の導入など抜本改革が必要だ」と唱えた。
 日本維新の会の藤田文武幹事長は記者会見で「持続可能性に疑義がある」と述べ、教育無償化を実現する会の前原誠司代表は「100年安心からの転換が大事だ」と強調。国民民主党の榛葉賀津也幹事長は「しっかり検証する必要がある」と語った。
 これに対し、林芳正官房長官は会見で「おおむね今後100年間の公的年金制度の持続可能性が確保されていることが改めて確認された」との認識を示した。
 自民党の渡海紀三朗政調会長は「持続可能な公的年金制度の構築に向けて議論を進めたい」との談話を発表。公明党の伊佐進一厚労部会長は取材に「社会保障全体で調整していかないといけない」と語った。 (C)時事通信社