厚生労働省は５日、社会保障審議会（厚労相の諮問機関）年金部会で、夫婦が離婚した場合に厚生年金の分割を請求できる期限を、離婚後２年以内から５年以内に延ばす案を示した。民法の改正を踏まえた措置。来年の通常国会に提出する関連法案に盛り込む方針。
　離婚した夫婦は両者の合意に基づき、受け取る厚生年金を最大半分まで分割できる。専業主婦ら「第３号被保険者」の期間がある人が離婚した場合は、対象期間の厚生年金の半分が相手側から自動的に分割される。現行では、いずれも離婚した日の翌日から２年以内に請求する必要がある。
　離婚後の財産分与を期限内に請求できず、生活に困窮するケースがあることから、期限を２年から５年に延長する改正民法が国会で５月に成立。公的年金制度でも分割請求の期限を延ばすことにした。　（Ｃ）時事通信社