熊本市の慈恵病院は28日、妊婦が病院だけに身元を明かして出産する「内密出産」について、初事例となった2021年12月以降、これまでに38人が利用したと発表した。
同病院によると、内密出産に至った理由は、母親や両親に「知られたくない」が多く、計28人。年齢別では、19歳以下が9人、20歳代が26人、30歳以上が3人だった。32人は産婦人科を受診していなかった。
居住地域は関東と九州が最も多く、それぞれ13人だった。14人は出産後に匿名を撤回し、うち4人は実親や親族が子どもを養育している。
記者会見した蓮田健院長は「赤ちゃんの遺棄や殺害に至る女性は、陣痛が来てパニックになる傾向がある。その前に保護できるという点で、有効性を確信している」と強調。38人の利用者数については「国内で唯一運用していることを考えると少ない」と話した。 (C)時事通信社
「内密出産」3年で38人=熊本・慈恵病院
(2024/11/28 17:54)