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【介護士の熱中症対策】6割以上が勤務中に熱中症になったことがあると回答。「クーラーがない介護者の家で、全身汗だくになり、めまいと吐き気がした」という声も。

株式会社SOKKIN
~「介護士の熱中症対策調査」~




記事URL
https://kaigoshi-kyujin-kaigonomori.com/base/?p=1963&preview=true

調査サマリー
・93%の介護士が勤務中に暑さが原因の体調不良を経験している。最も多い症状は「疲れやすい」
・夏の入浴介助や冷房のない環境での作業で体調不良に襲われる介護士が多い
・勤務中に熱中症にかかったことがある介護士は6割以上
・8割以上の介護士が熱中症対策として「こまめな水分補給」を行っている
・介護士の熱中症対策で使用しているグッズは「汗拭きシート」が最多
・8割以上の介護士が「職場に十分な熱中症対策がない」と回答
・熱中症の危険度は「熱中症警戒アラート」で判断している人が最多
・約7割の介護士が熱中症対策に関して「昨年より意識している」と回答

  調査の背景
近年、日本の夏は猛暑に襲われ、環境省と気象庁は8月に入って熱中症警戒アラートを19府県に発表しました。熱中症患者も多くみられる中で、介護士の方々も熱中症に気を付ける必要があります。外出を避けられず、体力も必要とされる介護士の方々は熱中症対策としてどのようなことを行っているのでしょうか。
2024年8月にインターネット調査で実施したアンケートの回答結果をもとに、介護士の「勤務中の暑さが原因の体調不良の経験」「熱中症の経験」「熱中症対策」「熱中症対策グッズ」「職場の熱中症予防」「熱中症危険度の判断基準」「昨年からの意識の変化」などをお伝えします。
 調査の詳細
「(介護士限定)介護士の熱中症対策に関する簡単アンケート」
介護士の熱中症対策について調査する。
・調査日:2024年8月14日~2024年8月24日
・調査方法:株式会社クラウドワークスのパネル利用によるインターネット調査
・対象者:現在介護士の方
・回収サンプル数:59票









 調査結果
■93%の介護士が勤務中に暑さが原因の体調不良を経験している。最も多い症状は「疲れやすい」
「Q1. 勤務中に暑さが原因での体調不良を経験したことはありますか? 」という問いに対して、「経験がある」方が93%に上りました。また体調不良の具体的な症状として、「疲れやすい」が最も多く32票、次いで「疲れやすい」が31票という結果になりました。



 ■夏の入浴介助や冷房のない環境での作業で体調不良に襲われる介護士が多い
「Q2-2. 勤務中の暑さが原因の体調不良に関して状況と症状を教えてください。(自由記述)」という問いに対しては、以下のような声が上がりました。

【疲れやすい(以下一部抜粋)】
・全身だるくなって、動けなくなった。(40代女性)
・何もしなくても息苦しさを感じたり、立ってるだけでめまいを感じたりした。(20代女性)
・施設内でもしっかり冷房が効いている場所とそうでない場所があり、洗濯物を干す時や倉庫に近い備品の補充などそうでない場所での作業が続いて、疲れやすさなどの体調不良が起きた。(40代女性)
 
【倦怠感(以下一部抜粋)】
・暑い日に力を使って顔が真っ赤になってしまい、その後ものすごい倦怠感に襲われた。(30代女性)
 
【頭痛(以下一部抜粋)】
・入浴介助後に強い頭痛と吐き気に襲われた。(40代男性)
・頭痛での体調不良を起こし仕事ができなかった。(40代男性)
・入浴介助が続き、飲水や休憩が取れなくて、頭痛や倦怠感が出現した。(30代女性)
 
【食欲不振(以下一部抜粋)】
・水分の摂りすぎでご飯が食べられない。(20代女性)
・暑さが原因で食事が喉にあまり通らず休憩時間が終わってしまう。(30代男性)
 
【めまい(以下一部抜粋)】
・勤務中にめまいや怠さが取れないなどの症状があった。(30代女性)
・利用者宅での身体介護中、特に入浴介助の際は浴室内の蒸し暑さと身体的負担で、めまいや吐き気を感じることがよくある。マスク着用も熱中症リスクを高めていると感じています。冷房の効いていないご自宅も多く、訪問中は常に熱中症の危険と隣り合わせ。(30代女性)
・頭がくらくらし、一瞬意識が飛んだ。(40代女性)
 
【吐き気(以下一部抜粋)】
・入浴介助の際、浴室内の温度と湿度が高くなり、汗が止まらなくなった。その時は、めまいと吐き気に襲われ、しばらく休憩を取らざるを得なかった。また、利用者様の移乗介助で体を支える際にも、体力の消耗を感じ、熱中症のリスクの高さを実感している。
 
【その他(以下一部抜粋)】
・食事介助や排泄介助の際に、大量に汗をかいて脱水気味になり、フラつくこともしばしば。(50代女性)
・クーラーが嫌いな介護者さんがいるので、そこの部屋はムシムシしていて暑さが強烈。扇風機だけ回して過ごしており、お風呂の手伝いや着替えなどさせている時に汗がダラダラ出てきて、終わった頃には全身びしょびしょになっている。汗をかきすぎてめまいや吐き気がすることがあり、その時は車に戻ってエンジンをかけて休ましてもらっている。(40代男性)
 ■勤務中に熱中症にかかったことがある介護士は6割以上
「Q2. 勤務中に熱中症にかかったことはありますか? 」という問いに対して「ある」という回答が61%に上り、中でも7%の方が「頻繁にある」と回答しました。



 ■8割以上の介護士が熱中症対策として「こまめな水分補給」を行っている
「Q3. 日常的にどのような熱中症対策を行っていますか? 」という問いに対して「こまめな水分補給」という回答が48票と回答者の8割以上に上りました。次いで「十分な睡眠」が30票、「適度に塩分をとる」という回答が22票という結果になりました。




「Q3-2. 上記のほかに、どのような熱中症対策を行っていますか?(自由記述)」という問いに対しては、以下のような声が上がりました。
 
【体を冷やす(以下一部抜粋)】
・こまめにトイレに行き、その際に水で腕まで冷やす。(30代女性)
・首に保冷剤を入れた冷感タオルを巻いて、体温上昇を防ぐようにしている。休憩時間には、できるだけ涼しい場所で体を冷ますことを意識している。(50代女性)
 
【食べ物・飲み物(以下一部抜粋)】
・熱中症に効果がある栄養ドリンクを定期的に飲むようにしている。(40代女性)
・訪問前後の車内で、必ずペットボトルの水分を補給するようにしている。利用者宅の冷蔵庫を借りて、凍らせたペットボトルを持参することもある。(30代女性)
・お肉を必ず食べるようにしている。(30代女性)
 
【その他(以下一部抜粋)】
・なるべく日陰をあることを意識している。汗もたくさんでるのでよく拭き、よく水分を取る。(40代男性)
・休日に軽めのウォーキング。(40代女性)
・マスクは必要時のみにつける。(40代男性)
・締め付ける衣類を着ない。(40代女性)
 ■介護士の熱中症対策で使用しているグッズは「汗拭きシート」が最多
「Q4. 熱中症対策で使用しているグッズはありますか?」という問いに対して、「汗拭きシート」という回答が22票で最多という結果になりました。次いで「ネッククーラー」が21票、「携帯用扇風機」が20票でした。



 ■8割以上の介護士が「職場に十分な熱中症対策がない」と回答
「Q5. 職場で行っている熱中症対策はありますか?」という問いに対して「対策はあるが不十分」と回答した方が最も多く59%に上りました。次いで「十分な対策はある」が22%、「対策がない」が19%という結果になりました。
回答した介護士の職場の81%が熱中症対策が十分でないということがわかりました。



「Q5-2. 職場で行っている熱中症対策に関して、詳しく教えてください。(自由記述)」という問いに対しては、以下のような声が上がりました。
 
【十分な対策がある(以下一部抜粋)】
・時間で水分管理をしている。その日のリーダーがこまめに体調を聞くなどをしてみんなで気を付けている。(40代女性)
・水分、塩分をたくさん用意してある。(40代女性)
・従業員が出勤する前に、冷房を付けておく。(30代女性)
 
【対策はあるが不十分(以下一部抜粋)】
・サービス上で外出するのを午前中の特定の時間のみにしている。(20代男性)
・携帯用扇風機の貸し出しと経口補水液の常備。(40代男性)
・施設内では、エアコンによる温度管理や冷水機の設置などの対策が取られているが、スタッフの人数が少ない時は、休憩を取ることが難しく、熱中症のリスクを感じる。また、冷感グッズの支給もないため、自己防衛が必要な状況。(50代女性)
・あくまで、利用者様優先なので、利用者様が暑いと言わないとクーラーを使わないから。(40代女性)
・個室含め利用者が使う場所の空調は問題ないが、倉庫内は不十分。(40代女性)
・まだまだ熱い場所があり地獄。(20代女性)
 
【対策がない(以下一部抜粋)】
・扇風機などが増やされただけで、特別な対策は無い。(30代女性)
・訪問介護では、利用者宅の設備環境に左右されるため、会社としての対策は難しいのが現状。介護職員一人一人が自己防衛するしかないというのが正直なところ。せめて、冷感グッズの支給や車両へのエアコン設置など、最低限のサポートは欲しい。(30代女性)
・正直、会社の熱中症対策はほとんどない。休憩室にクーラーがあるくらい。人手不足だから思うように休憩も取れないし、熱中症対策グッズの支給もないので、自分で何とかするしかないのが現状。(10代男性) 
 
■熱中症の危険度は「熱中症警戒アラート」で判断している人が最多
「Q6. どのような情報から熱中症の危険度を判断していますか?」という問いに対して、「熱中症警戒アラート」が最多の34票、次いで「テレビの天気予報」という回答が28票という結果になりました。
また回答した介護士の85%がなにかしらの方法で熱中症の危険度を確認しているということがわかりました。



 ■約7割の介護士が熱中症対策に関して「昨年より意識している」と回答
「Q7. 昨年までと比較して、今年の熱中症対策に関する意識はどう変化しましたか?」という問いに対して、「昨年より意識している」という回答が68%で最多という結果になりました。次いで「昨年と同程度意識している」という回答が24%でした。



「Q7-2. 上記を選んだ理由はなんですか?(自由記述)」という問いに対しては、以下のような声が上がりました。

【昨年より意識している(以下一部抜粋)】
・ニュースなどで今年は暑くなるといっており、それで常に意識をするようにしている。(40代女性)
・昨年より明らかに気温、湿度が高い日が増えているため。(40代男性)
・利用者さんも職員も異常な暑さに熱中症担っている人が多いから。(30代女性)
・昨年、同僚が熱中症で倒れ、救急搬送されるという出来事があったため、今年は熱中症対策により注意を払うようになった。暑さで体調を崩すことは、利用者様へのケアの質の低下にもつながるので、まずは自分自身の健康管理を優先したいと考えるようになった。(50代女性)
・去年の夏、訪問先で熱中症の初期症状が出て、そのまま訪問を続けたら症状が悪化し、結局救急搬送されてしまったから。(30代女性)

【昨年と同程度意識している(以下一部抜粋)】
・去年と同じグループホームの職場なので。熱中症で倒れないように注意している。(40代男性)
・毎年熱いので特に着せずいつも通り対応している。(40代男性)
 
【昨年より意識していない(以下一部抜粋)】
・頭痛の頻度が減った為。(30代男性)
・今年は刺さるような暑さを感じることが無いため。(30代女性)
 ■今回の調査を通じて
今回の調査で、回答した介護士の9割以上が勤務中に暑さが原因の体調不良を経験しており、その中でも最も多い症状は「疲れやすい」でした。また入浴介助中や、冷房のない環境での作業で体調不良になる介護士が多いということがわかりました。また6割以上が勤務中に熱中症になった経験がありました。熱中症対策としては8割以上が「こまめな水分補給」を挙げ、さらに熱中症対策グッズとしては「汗拭きシート」が最多でした。職場の熱中症対策に関しては8割以上の介護士が「職場に十分な熱中症対策がない」と感じていることが明らかになりました。株式会社SOKKINは、今後も介護士の皆さんがより良い職場環境で働けることを願いながら、現場の声にしっかりと耳を傾け、更なるサービス向上に努めてまいります。

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 会社概要
会社名:株式会社SOKKIN
設立日:2021年4月7日
代表者名:本間 亮平
所在地:東京都新宿区西新宿6-11-3 D タワー西新宿 16階
会社HP:https://sokkin.me
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