2025/06/13 05:00
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海原 感染予防対策ですが、施設によって、かなり差があると思います。飲食店だと、しゃべりながら食べている客に注意しない、できない管理者などが気になります。ハンバーガー店の密な状態で、大声で話しながら食べている若者とか。対策の徹底が大事なのに、行政は施設側に任せている状態です。
(図2)旅行関連の業界団体などで作った「新しい旅のエチケット」ポスター。この他、交通編、飲食編、宿泊編など、場面ごとの新エチケットを提案したバージョンがある(日本旅行業協会ホームぺージより)【時事通信社】
堀 難しいですね。店としては、やっと来てくれたお客に対して、注意しにくいですよね。しかも、自分もあまり詳しくは知らないことですので、反論されたら、引き下がるしかありません。
むしろ、この件は、日本人の「他人に迷惑を掛けないようにする感性」を利用して、マナーやエチケットとして、国民共通のおしゃれなキャンペーンのようなもので解決を目指したらいいのではないでしょうか。
旅行関係団体が作った「新しい旅のエチケット」(図2)のポスターは、嫌みもなく、なかなかよくできていますよね。
海原 感染予防対策も、企業によって、かなり格差があるのが気になります。
堀 よく観察すると、ポイントを外した対策をしている企業も、かなり多いですね。例えば、会社の喫煙室で、話しながら喫煙している場面では、空気清浄機によってウイルスが除去されたとしても、至近距離で会話をすることで、依然として飛沫を浴びていることになります。
バーベキューなど、野外なら安全と考えている人がいます。野外では、風でマイクロ飛沫が希釈されたり、飛んで行ったりしたとしても、人の口から出た飛沫は、目の前の食べ物の上に落ちたりして、感染のリスクがあるんです。
(図3)新型コロナウイルス感染症対策分科会が発信した「感染リスクの高まる5つの場面」(内閣官房ホームページより)【時事通信社】
海原 なぜ、そういうふうになってしまうのでしょうか。
堀 それは、分科会(新型コロナウイルス感染症対策分科会)が発信した「感染リスクの高まる5つの場面」(図3)を見れば、よく分かります。
この絵は、「注意しましょう!」だけで終わってしまっていて、「だから、こうしましょう!」という発信がない。ですから、市井の人たちには「どうしたらいいのか」が十分、伝わってきません。そんなことでは納得できないから、行動変容が起きるわけないんです。
納得していない人が、これまでの自分の行動を変えたりできますか。感染制御を専門にしている人たちは、政府の発信に、ちょっと歯がゆい思いを抱いています。(後編へつづく)
堀賢教授
堀 賢(ほり・さとし) 順天堂大学大学院医学研究科感染制御科学教授、英国感染制御専門資格、ICD制度協議会感染制御ドクター。1991年順天堂大学卒業、95年同大学大学院修了、99年から英国ノッティンガム大学微生物・感染症学リサーチフェロー、2001年ロンドン大学衛生熱帯医学大学院修了。順天堂大学大学院感染制御科学講師を経て13年より現職。
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