治療・予防

海外での水辺レジャーに注意=レプトスピラ症に感染の恐れ

 毎年1500万人以上が海外旅行に出掛ける日本では、東南アジアなど熱帯地域の人気も高い。注意したいのが、かつては「秋やみ」と呼ばれ、国内でも感染者数が多かったレプトスピラ症だ。「世界では感染者数が年間30万~50万人との報告があります。旅行先では川や湖などに不用意に入らないようにしてください」と奈良県立医科大学付属病院(奈良県橿原市)感染制御内科の三笠桂一教授は呼び掛けている。

 ◇皮膚や口から感染

 レプトスピラ症は、病原性レプトスピラという細菌に感染することで起こる急性の熱性疾患だ。病原性レプトスピラはネズミなどの野生動物や家畜、犬猫などのペットの腎臓に保菌され、尿とともに排出される。川や湖などの淡水や湿った土の中で数カ月は生存するとされ、尿との直接的な接触で皮膚から感染するが、尿に汚染された水に触れた飲食物からの感染も確認されている。

 症状は、10日程度の潜伏期間を経て38~40度の高熱、頭痛、全身の倦怠(けんたい)感、筋肉痛、結膜充血などが表れる。まれに黄疸(おうだん)、肺出血、急性腎不全を引き起こすほど重症化する場合がある。治療はペニシリンなどの抗菌薬を投与する。重症でなければすぐに症状は治まるが、急性腎不全を起こしていれば透析治療が必要になる。

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