治療・予防

風邪がきっかけになることも=子どもの「ぜんそく」

 呼吸のたびにゼイゼイと苦しそうな子どものぜんそく。ダニやほこりなどがアレルギーの原因となることが多いが、呼吸器感染症からぜんそくに移行してしまったり、感染症にかかってぜんそくの症状が悪化したりする場合もある。千葉県こども病院(千葉市)アレルギー・膠原(こうげん)病科の山出晶子医師に予防法などを聞いた。

 ◇体質などの要因も

 呼吸器感染症は、小児ぜんそく発症の要因の一つと言われている。「中でも乳幼児期のRSウイルス、ライノウイルスによる呼吸器感染症は、一定の割合でぜんそくへ移行することが分かっています」と山出医師。

 しかし、感染症を発症した乳幼児の全てがぜんそくになるわけではなく、感染症からアレルギーに移行しやすい体質など他の要因も影響していると考えられる。

 アレルギーに移行しやすい体質の人は、乳児期に食物アレルギーやアトピー性皮膚炎に、成長過程で小児ぜんそくやアレルギー性鼻炎などにもなりやすいことが分かっており、家族にぜんそくの人がいる場合もハイリスクだと言える。

 「ハイリスクの子どもは呼吸器感染症の症状も重くなりがちと言われています。風邪を引いたときに呼吸がゼイゼイと苦しそうな様子が見られたらぜんそくを疑い、早期に医師に相談してください」

 幼稚園や学校などで風邪が流行すると、感染は防ぎ切れないこともあるが、「一般的な風邪予防に有効なうがいや手洗いをしっかり行うこと、すでにぜんそくを発症しているお子さんが感染した場合には、早めに治療を受けてください」と話す。

 ◇アレルギーマーチ

 近年、アレルギーの発症に関しては、原因物質が皮膚を通して体内に入り、それを攻撃するIgE抗体が作られる仕組みがあることが分かってきた。

 それが、アレルギーの病気が連鎖する「アレルギーマーチ」のきっかけになることもあるが、「早期に適切な治療を行い、症状をコントロールすれば、アレルギーマーチが阻止され、ぜんそくなどの別のアレルギー疾患が起こりにくくなります」と山出医師。

 アレルギー症状の悪化を防ぐには(1)受動喫煙を避ける(2)皮膚のバリアー機能を保つ(3)家の中のダニやほこりを小まめに除去する―などの対策も重要だ。

 「ぜんそくの治療は、日常生活が問題なく送れることを目指して行います。家庭の環境を整え、十分に症状をコントロールできるように主治医と相談しながら進めてください」とアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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