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津波から命を守るためには 久保田崇・元陸前高田市副市長

◇避難所で命を失ったケースも

 一方で、「反省と教訓」の第2に「避難所に逃げたら終わりではない」を挙げました。市内の指定避難所67カ所のうち38カ所が被災し、うち9カ所から推計303~411人の尊い命が失われたからです。彼らは、「避難したにもかかわらず命を失った」ことになります。

岩手県立高田病院。1次避難所となっていた同病院においても26人が犠牲となった。

 報告書では、避難所で多くの犠牲者を出してしまったことや、県の津波予測を絶対視し「それ以上の津波は来ない」として避難所の見直しを行わなかったことを、真摯(しんし)に反省しなければならない、としています。そして、避難所とはいえ絶対に安全な場所とは言えないので、避難した後も、さらなる高台への避難を行えるよう備える必要があるのです。

 「防潮堤があるから、逃げなくてもよいではないか」あるいは「過去の津波ではここまで来なかったから、大丈夫だろう」と思われる方もいるかもしれませんが、防潮堤を上回る津波が来ない保証も、過去の津波より大きな津波が来ない保証もありませんので、ハード面の津波対策や過去の経験や記憶にとらわれず、避難することをお勧めします。

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