睡眠障害、成長に影響 =症状見極め適切対処を
◇多動、イライラに注意
子どもと大人では症状の出方が異なる点にも注意が必要だ。昼間に強い眠気に襲われる、というのはあくまで大人の話。子どもはそもそも「眠気」をうまく認識できず、大声で騒いだり、激しく動き回ったりすることも珍しくない、と亀井医師は説明する。「そのことで精神疾患が疑われ、病院に行ったら実は睡眠障害だったというケースもある。小学生以下の子どもに多動、衝動行動、イライラといった症状が繰り返し表れたら睡眠障害のサインかもしれないと考え、小児科を受診しましょう」
一方、病気だと分かれば、多くの睡眠障害は治療で改善が期待できる。例えば概日リズム睡眠障害は、毎朝、強い光を浴びる「光治療」で良くなるケースがほとんど。ただし、夜型の生活が原因となっている場合には、生活そのものを見直さなければ根本的な解決にはならない。
「ズレてしまった体内時計を元に戻すには、早起きと朝食の摂取が大原則。子どもの夜更かしは親から影響を受けていることも多く、家族みんなで規則正しい生活を実践することが、成功の秘訣(ひけつ)です」と亀井医師はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2016/12/01 15:43)