FEATURE レポート紹介

プレゼンテーションのスキルを磨く
=一人ひとりの活動や知識をシェア ― j-Meg=

j-Meg(Juntendo Medical Education Group)は順天堂大医学部生が運営する公式部活動の一つだ。2017年6月時点で88人が所属。医療系学生団体が主催するイベントに参加したり、他大学と合同で医療イベントを開催したりしている。
医学生の紹介写真

左から順天堂大4年の小笠原義史さん、山本林佳さん、
神後宏一さん、小林稔さん、橋本知哉さん

知識や情報をシェアする団体

「医学生一人ひとりの取り組みや知識を皆でシェアすれば、より有益な活動につながる」という理念の下、前身である学生医療研究会が設立された。その後、部員増とともに活動の幅も広がり、j-Megに改称して現在に至る。
 j-Megは「SHARE!!」「JOIN!!」「EVENT!!」をスローガンに掲げている。「SHARE!!」は活動の基本理念だ。「JOIN!!」は医療系学生団体の主催イベントや海外留学などに積極的に参加することを、「EVENT!!」は自分たちの手でワークショップなどを開催することをそれぞれ意味する。
 代表を務める神後宏一さん(4年)は「毎年春と秋に報告会を開催し、創意工夫を凝らした資料とともに、個々に学んだことや研究したことを発表しています。シェアするためのプレゼンテーションです」と話す。
 発表のテーマは自由で、「哲学と医療」や「ショウジョウバエに関する研究」などユニークな内容もあり、普段の学生生活では得られない考え方や知識を共有できる場となっている。小林稔さん(4年)は「インプットしたことをアウトプットすることで(自分の)知識として定着します。外に向けて発信し、共有していくことは大切です」と話してくれた。

パワーポイントなどを使って発表、議論する

他大学の医療系学生も呼んで開かれたケーススタディー。
英語でのディスカッションを行うなどを楽しめるように工夫

求められるプレゼン能力

医師にはプレゼンテーションのスキルが欠かせない。例えば、ポリクリ(病院での臨床実習)では患者に対して、研修医になれば医師に対して、学会では参加者に対して、それぞれ分かりやすい説明を求められる。年2回の報告会でこうしたプレゼンテーションの技術が磨かれていく。
 橋本知哉さん(4年)は「発表は医療系のテーマに限りません。関心を持たれにくいテーマでもどうすれば聴衆を夢中にさせることができるか。報告会は、それを実践できるチャンスです」と話す。また、小笠原義史さん(4年)も「プレゼンテーションを重視している部活だから入部しました。過去に外部の専門家を招いて、資料の作り方のアドバイスをもらったこともあります。難解な内容でも分かりやすく伝える勉強になります」と語る。

天野篤教授のオペ見学も

OB・OGとの交流が生まれるのもj-Megの魅力だ。山本林佳さん(4年)は入部したきっかけを振り返る。
 「医学部に入ったけれど、これからどういう医療従事者を目指していけばいいか手探りの状態でした。すると先輩が『机の上だけの勉強が、医学の勉強ではない』と教えてくれました。その言葉に感動して、進路を探すつもりで入部しました」
 山本さんは、有名医師の一人、順天堂大医学部付属順天堂医院の天野篤教授のオペを見学した経験を持つ。部員の中には、静岡県でドクターヘリの見学に参加した者もいる。こうした貴重な体験は、j-Megを通じた先輩と後輩のつながりによって実現することが多く、そのつながりを生むためにプレゼンテーションが効果を発揮する。
 代表の神後さんは、「交流がない医師にも勉強会の開催や報告会への参加を依頼することがあります。そこでは団体の考えや目的としっかりと説明し、理解をいただくことが大切。あらゆる場面でプレゼンテーションのスキルは役立つのではないでしょうか」と話す。
 「伝える力」を備えた医師を輩出するj-Meg。神後さんに今後の目標を聞いてみた。
 「救急サークルは日本中で連携しています。ただ、それ以外の医療系サークルや団体はつながりが弱い。j-Megは国内外を問わず、さまざまな団体と交流を重ねていきたい。そして、自分たちが医師になってからもそのつながりを大切にして、今後も協力し合える関係を構築したいです」

パワーポイントなどを使って発表、議論する

順天堂大学のシミュレーションセンターにて撮影。
オーストラリアの元救急医からオージー流のBLSを指導してもらった

パワーポイントなどを使って発表、議論する

新入部員歓迎会で撮影した集合写真。参加者は年々増えて活動も活発になっている。