「医」の最前線
患者の医師選びはどう変わる ~新しい専門医制度によるメリットを探る~
現在の日本の医療制度では、医師免許を取得し2年間の臨床研修を受ければ、専門や経験がなくても開業し法令上に認められた全ての診療科を自由に標榜することができる「自由標榜制」が採られている。例えば、専門分野を学んでいない医師が内科で開業し、ある日突然、外科や眼科の診療を行うことも可能なのである。このような制度が認められているのは先進国では日本だけだ。専門医を認定するための社会的な制度も無かった。
現代医学は日進月歩で発展を続け、誰でもインターネットで最新の医療情報を入手できるようになった。より質の高い医療を受けたいというニーズも高まってきている。自分の体を安心して任せられる専門医に出会うためには、医療のエキスパートとは何かを知っておくことも大切だ。専門医制度の成立の経緯に触れながら整理してみた。