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ニキビ跡とおさらばしよう
~新しい治療法を徹底解説~ 【第3回】

 2 肌の表面を整えるピーリング治療

 薬剤を肌に塗布し、古い角質を除去して新陳代謝を促進する治療法です。中には、皮膚の角質層にのみ作用する特殊な薬剤を使う施術もあり、肌の弱い人も行うことができます。

 また、現在注目されているPRX-T33という薬剤を用いたピーリングも有効です。

 PRX-T33とは、トリクロロ酢酸(TCA)と過酸化水素(H202)が主な成分。皮膚への刺激を抑えながらターンオーバーを促進し、コラーゲン生成を活性化させることができます。

 PRX-T33を用いた「マッサージピール」は薬剤を肌に塗布して優しくマッサージすることで、皮膚の深層に働き掛けてコラーゲン生成を促進し、ハリやツヤを与えるといった施術で、非常に高い肌再生効果を得られます。皮膚の表面へのダメージが少なく、赤みや皮むけを最小限に抑えられるためダウンタイムが短く済み、施術後すぐに普段通りの生活に戻れる点も魅力です。

 3 注射や点滴で内側からケアする治療

 注射や点滴による内側からのケアも効果的です。肌の健康をサポートするビタミンB群やプラセンタなどの成分を直接体内に取り入れることで、炎症を抑え、肌荒れを予防します。経口摂取よりも短期間で実感しやすく、忙しい方にも取り入れやすい方法です。

 4 肌の再生を促す治療

 肌に細い針で小さな穴を開けて再生を促す治療法もあります。ダーマペン治療は、その代表的な方法の一つです。

 ダーマペンとは専用のペン型医療機器で、ペン状の先端に極細の針が付いています。この針で肌に小さな穴を開け、皮膚の修復機能を高め、コラーゲンやエラスチンの生成を促します。これにより、クレーター状のニキビ跡や毛穴の開きが改善され、肌が滑らかで張りのある状態に生まれ変わるのです。

 場合によっては症状に合わせた薬剤を、針を刺す時に塗布し肌の奥まで浸透させることで、より効果的な治療を行うことができます。

 5 毎日のホームケアでニキビ跡改善

 自宅での正しいスキンケアも欠かせません。洗顔は優しく行い、保湿でバリアー機能を高めましょう。これまで使っていた化粧品で思うような手応えが得られなかった場合は、専門医が選ぶアイテムを検討するのも方法の一つです。

 ◇自分に合った治療を見つけて早めに対処

 ニキビ跡の改善には、まず専門医の診察を受けて自分に最適な治療法を提案してもらうことが重要です。自己判断では見逃しがちな点も、専門医に相談することで、より的確なアプローチが見つかります。また、治療前に費用やダウンタイムを確認すれば、生活や仕事への負担を抑えながら安心して治療を進めることができるでしょう。

 ニキビ跡は放置せず、早めに適切なケアをすることが何よりも大切です。新しい治療法の登場により、より負担が少なく、満足度の高い治療が可能となっています。自信の持てる肌を手に入れ、明るい毎日を迎えましょう!(了)

宮部崇医師

宮部崇医師

 宮部崇(みやべ・たかし) 99年佐賀医科大学卒。麻酔科医の傍ら積極的に美容医療へも携わり知識と経験を蓄積。06年男たちの美容外科・ドーズ美容外科総院長に就任。14年に医療法人一之会を設立し、理事長に就任。薄最先端の薄毛治療から再生医療まで常に新しい治療に興味を向け、男性専門の発毛治療の普及に尽力。

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