田中哲 医師 (たなかさとし)

東京都立小児総合医療センター

東京都府中市武蔵台2-8-29

  • 児童・思春期精神科
  • 副院長

心療内科 小児科

専門

児童思春期精神医学、虐待の臨床、発達障害

田中哲

田中哲医師は、児童の精神医療に豊富な臨床経験と知識を持つ。児童精神科医を目指したのは、大学時代、教会の日曜学校で教師をしたことにより「子どもの精神医療に関わりたい」という気持ちが芽生えたからだという。東日本大震災後には、現地で被災した子どもたちの医療にも携わった。同院の児童・思春期精神科においては、発達障害や精神障害、暴力やひきこもりなどの問題行動を対象として診療を実施。外来治療中心だが、自分や周囲の生活に強い影響を及ぼす場合には入院治療を行っている。

診療内容

同科では、発達障害圏の疾患(広汎性発達障害-自閉症、アスペルガー障害、特定不能の広汎性発達障害、ADHD(注意欠如多動性障害)など)、精神病圏の疾患(統合失調症、うつ病など)、神経症圏の疾患(適応障害、強迫性障害など)、また虐待によって生じた精神医学的問題など、児童・思春期のあらゆる精神疾患を対象に、治療を行っている。
このうち、広汎性発達障害は、対人的コミュニケーションの不得手、言葉によるコミュニケーションの不得手、固執・変化への抵抗(いわゆるこだわり)の3つの特徴をそろえた障害である。一定基準以上の症状が出そろったものを自閉症、言葉によるコミュニケーションの不得手さが目立たないものをアスペルガー障害、症状の数が診断基準の項目に達しなかったり、年長になってから症状が明らかになったりするものを、特定不能の広汎性発達障害という。
広汎性発達障害の治療方法は、言葉による説明の理解が不得意な子どもが多いため、視覚的にわかりやすい説明の提示や場面の構造化(ここで何をやるかをはっきりすること)や、他者の気持ちの理解が不得手であることなどの特性を踏まえた対応が必要となる。同科および子ども家族支援部門では、このような子どもたちの診断、家族への養育指導、幼児・学童の療育、薬物療法などを実施。より行動上の問題が強い場合には入院治療が必要になることもある。
ADHDの主な症状は、小児期から多動、集中困難、衝動性である。このような子どもは落ち着いて座って授業を受けることができず、友達とのトラブルや叱責される機会が多いことから、一部の症例では「どうせできないんだから」と自己評価が低下し、反抗的、抑うつ的になったりすることがある。
ADHDの治療方法は、ADHDの治療は家族、学校などへのアドバイスに加え、本人への精神療法的アプローチや薬物療法が中心だ。薬物療法により注意・集中力の改善が見られ、多動や衝動性をコントロールできるケースもある。同科および子ども家族支援部門ではADHDの診断、養育指導、幼児学童の療育(SST:ソーシャルスキルズトレーニング・社会生活技能訓練や親プログラム)を行っている。

医師プロフィール

1979年3月 北海道大学医学部 卒業
1979年4月 北海道大学医学部精神科入局
1983年4月 札幌市立札幌病院静療院児童部
2000年12月 北小田原病院副院長
2008年6月 東京都立梅ヶ丘病院精神科部長・副院長
2010年3月 東京都立小児総合医療センター副院長

「発達障害」を専門とする医師