加藤進昌 医師 (かとうのぶまさ)

昭和大学附属発達障害医療研究所

東京都世田谷区北烏山6-11-11(昭和大学附属烏山病院内)

  • 所長

精神科 神経科 小児科

専門

発達障害、アスペルガー症候群、高機能自閉症、ADHD

加藤進昌

大人のアスペルガー症候群の権威。専門は神経内分泌学。脳科学の知見をPTSDや発達障害をはじめとする心の病気の治療に役立てたいと考え、脳科学と遺伝子研究に基づいた成人アスペルガー症候群の治療法開発に積極的に取り組んでいる。2008年昭和大学附属烏山病院に、大人の発達障害を専門とする外来を開設。開設当初から予約希望者が殺到し、現在も待ち状態が続いている。専門外来開設と同時にアスペルガー症候群を対象としたデイケアを開始。すでに400名以上が発達障害のためのデイケア・プログラムに登録している。2016年には同病院内に発達障害医療研究所を設立、文部科学省の共同利用・共同拠点として国内外の研究者との共同研究に取り組んでいる。

診療内容

発達障害は、知的障害を伴わない発達期に起こる何らかの精神的な障害で、発達障害者支援法(2002年施行)で規定された疾患を指す。
具体的な病名では、高機能自閉症、アスペルガー症候群、LD(学習障害)、ADHD(注意欠如多動症)がほぼ該当する。
同院の専門外来は、入り口は発達障害全般を対象にしている。実際には、知的障害を伴わない大人だけを対象にすると、LDの人たちの受診はほとんどなく、自閉症スペクトラム(高機能自閉症やアスペルガー症候群)ではないかと疑って受診する人たちが圧倒的に多い。中でも、アスペルガー症候群は、幼児期にはその高い知能によって代償され、異質さに気づかれないまま成長し、大学進学や就職を契機に、その障害が顕在化、コミュニケーションができない「生きづらさ」を抱え、専門外来を訪れるのだという。

1926年創立の昭和大学附属烏山病院が、伝統的に力を入れてきたのが精神科リハビリテーションであった。この精神科リハの機能をリニューアルし、精神科救急とともに同院の柱となっている。
アスペルガー症候群の治療で、薬を処方することはほとんどなく、もっとも重視しているのはソーシャルスキルトレーニング。加藤医師は専門外来の開設と同時にデイケア・プログラムを開始し、デイケアでは、対人コミュニケーションのスキルアップをめざし、就労支援を行っている。その特徴的な機能が、アスペルガー症候群に対するショートケア・プログラム。スタート当初、前例がまだ少なく、アスペルガー症候群に対するデイケアのノウハウがほとんどない状態から、スタッフとともに工夫しながら、確立していったという。現在、すでに多くの利用者があり、受け入れの数に限りがあるため、予約制となっている。

晴和病院(加藤進昌理事長)は1951年創立で、すべて開放病棟で個室中心の病院である。従ってうつ病などを対象としたストレスケアに中心があり、復職支援のデイケアプログラムやナイトホスピタル、睡眠障害治療などに注力している。烏山病院のデイケアが統合失調症中心のプログラムに発達障害対応のショートケアが並行しているのに対し、晴和病院のデイケアではうつ病者の復職・就労支援プログラムに発達障害対応ショートケアをのせているところに特色がある。また、同院は睡眠障害治療の日本でのパイオニアであり、過眠症を併発する発達障害治療に注力している。最近では相談が増えているADHDに向けたプログラムを両病院とも開発しつつある。

医師プロフィール

1972年 東京大学医学部 卒業
1973年 帝京大学 精神医学教室助手
1975年 国立精神衛生研究所精神薄弱部 研究員
1978年 国立精神・神経センター神経研究所 研究員
1979~81年 カナダ マニトバ大学医学部 生理学教室 留学 MRC Fellow
1983年 国立精神・神経センター神経研究所 研究室長
1986年 滋賀医科大学 精神医学教室 助教授
1996年 同教授
1998年 東京大学大学院医学系研究科 精神医学分野
※2001年4月~03年3月 東京大学医学部附属病院 病院長
2007年 昭和大学医学部精神医学教室教授・昭和大学附属烏山病院院長
2012年 昭和大学大学院保健医療学研究科教授
      公益財団法人神経研究所附属晴和病院 理事長(11月~)
2014年 昭和大学発達障害医療研究所 所長

「発達障害」を専門とする医師