末梢神経系の構造 家庭の医学

◆人体の構造図<末梢神経系>




 神経系は、中枢神経と末梢神経の大きく2つに分けられ、からだのなかのあらゆる情報を伝達しあうネットワークです。
 中枢神経は脳(大脳、小脳、中脳、間脳、橋、延髄)と脊髄からなります。大脳から脊髄までの、思考をはじめとした高次の機能をつかさどります。
 末梢神経は情報を中枢神経に送ったり、中枢神経からの指令を伝えるというはたらきをします。末梢神経はさらに体性神経と自律神経に分かれます。前者は知覚や運動をつかさどり、後者は意思とは無関係に内臓のはたらきを調整します。
 自律神経には反対の作用をする交感神経と副交感神経があります。次に、それぞれの作用の一例を示します(⇔の左が交感神経の興奮によるもの、⇔の右が副交感神経の興奮によるもの)。
・瞳孔……拡大⇔収縮
・唾液腺……少量の濃い液分泌⇔大量の薄い液分泌
・末梢血管……収縮⇔拡張
・心拍……促進⇔緩徐