小児副鼻腔炎〔しょうにふくびくうえん〕
小児の副鼻腔は成人とくらべ発達過程にあるため(上顎洞〈じょうがくどう〉は15歳くらいに完成します)、構造や機能が十分ではありません。したがって、ひとたび副鼻腔炎にかかると長びく傾向があります。また、一度完治したかと思っても再発することが多いのも特徴です。さらにアレルギー性鼻炎と合併している場合も多く、なかなか改善しない原因となっています。
小児の場合、自分から症状をうったえることが少ないので、鼻漏(びろう:鼻汁)が多い、口呼吸をする、鼻がにおうなどの症状がある場合はなるべく早く耳鼻科専門医を受診するべきでしょう。
[治療]
基本的にはマクロライド系抗菌薬や粘液溶解薬の内服、ネブライザー療法です。アレルギー性鼻炎がある場合は抗アレルギー薬なども併用します。根本的な手術は術後の顔面の発達に影響があるため、ある年齢までは原則としておこなわないのが通常です。いずれにせよ根気よく治療することが大切です。
通常の治療にもかかわらず難治であり、湿性咳嗽(がいそう:せき)が続き、かつ新生児期の肺炎既往などがある場合は、まれではありますが原発性線毛機能不全症候群との鑑別が必要になります。主治医の先生とご相談ください。
小児の場合、自分から症状をうったえることが少ないので、鼻漏(びろう:鼻汁)が多い、口呼吸をする、鼻がにおうなどの症状がある場合はなるべく早く耳鼻科専門医を受診するべきでしょう。
[治療]
基本的にはマクロライド系抗菌薬や粘液溶解薬の内服、ネブライザー療法です。アレルギー性鼻炎がある場合は抗アレルギー薬なども併用します。根本的な手術は術後の顔面の発達に影響があるため、ある年齢までは原則としておこなわないのが通常です。いずれにせよ根気よく治療することが大切です。
通常の治療にもかかわらず難治であり、湿性咳嗽(がいそう:せき)が続き、かつ新生児期の肺炎既往などがある場合は、まれではありますが原発性線毛機能不全症候群との鑑別が必要になります。主治医の先生とご相談ください。
(執筆・監修:日本赤十字社医療センター耳鼻咽喉科 部長 物部 寛子)