下顎がん〔かがくがん〕
下あごの歯肉(しにく)がんが進行して骨に入り込んだものが多く、はじめから骨の中にできたがん(顎骨中心性がん)は多くありません。症状や治療の原則は上顎歯肉がんと同じです。骨の中に入り込んだがんは、放射線が効きにくいので手術が選択されることが多くなります。骨の中への入り込みの程度にもよりますが、下あごの骨を完全に切断しなければならないことも少なくありません。
口の中の粘膜は皮膚で、骨は金属性のプレートや移植骨で補います。最近では移植した骨に人工の歯根(インプラント)を埋め込んでかめるようにする治療もおこなわれています。
上顎がんよりもリンパ節転移が早いので、顎の手術と同時にくびのリンパ節の郭清(かくせい)術をおこなうことが多いです。
口の中の粘膜は皮膚で、骨は金属性のプレートや移植骨で補います。最近では移植した骨に人工の歯根(インプラント)を埋め込んでかめるようにする治療もおこなわれています。
上顎がんよりもリンパ節転移が早いので、顎の手術と同時にくびのリンパ節の郭清(かくせい)術をおこなうことが多いです。
(執筆・監修:東京大学 名誉教授/JR東京総合病院 名誉院長 髙戸 毅)