X線は生体内を通り抜けることができますが(透過)、その際、組織によって一部が吸収されるため、透過の度合いは組織によって異なります。たとえば骨は透過しにくく、空気は透過しやすく、水分や臓器はその中間のさまざまな透過度を示します。弱いX線を一瞬だけ生体に当て、透過してきた放射線をとらえると、生体各部の性状の違いを、X線透過度の違いとして描いた画像が得られます。これをもとに、さまざまな評価をおこなうのがX線検査です。
【参照】医療機器による検査:
X線検査
(執筆・監修:自治医科大学 教授〔臨床検査医学〕 紺野 啓)