患者に割引と引き換えにグーグルマップでの星の投稿を依頼したとして、消費者庁は7日、景品表示法違反(不当表示)で、医療法人社団「祐真会」(東京都)に再発防止などを求める措置命令を出したと発表した。投稿が、口コミを装い商品やサービスを宣伝するステルスマーケティング(ステマ)に該当すると判断した。
ステマに対する規制は昨年10月から始まり、今回が初の処分。命令は6日付。
同庁によると、法人は昨年10月の15日間、運営する都内の「マチノマ大森内科クリニック」をインフルエンザワクチン接種のため訪れた患者に、おおむね550円の割引を対価にグーグルマップへの星5か4の投稿を求めた。
この間に269件の投稿があり、ほとんどが星5だった。投稿の頻度はその他の期間の約35倍で、同庁の試算では平均1.3だった星が3.2に上がった。
同庁はこのうち、星5の投稿45件をステマと認定。法人に表示の取りやめや再発防止などを求めた。同庁は「事業者がステマをしないのは当然だが、一般の人もステマの提案を受けず、情報提供してほしい」としている。 (C)時事通信社
ステマで初の行政処分=医療法人、マップに星依頼―消費者庁
(2024/06/07 18:20)