厚生労働省は2025年度、介護現場の業務効率化を進めるため、ロボットの導入支援を強化する。栄養管理や認知症ケアに関する機器を新たに補助対象として加える方向で調整しており、来年度予算概算要求に関連経費を盛り込む。
少子高齢化を背景に、介護業界は慢性的な人手不足に陥っており、政府はロボットの活用による職員の負担軽減やケアの質確保を図っている。ただ、介護事業所で実際にロボットなどを導入しているのは、全体の3割程度にとどまっており、さらなる利用拡大が課題だ。
厚労省は介護ロボットの利用を巡り、見守りや排せつ、入浴の手助けなどを「重点分野」と位置付け、該当する機器の導入費用を最大で100万円補助している。
同省は6月、介護事業者からのニーズを踏まえ、食事・栄養管理や認知症の生活支援・ケア、身体・生活機能を維持する訓練も「重点分野」に追加。これらに関係する機器も25年度から補助対象に加えたい考えだ。
食事・栄養管理では、誤嚥(ごえん)を検知したり、摂取内容のデータを収集・分析したりする機器を想定している。さらに外出時に忘れ物がないかを知らせるシステムの導入で、認知症の人の日常生活を支援。歩行状態といったデータを基に心身機能の維持に向けた訓練計画を作成できるシステムなどの普及も目指す。 (C)時事通信社
「栄養管理」も支援対象追加=介護現場のロボット導入―厚労省
(2024/08/25 07:04)