厚生労働省は11日、2022年度に病気やけがの治療で医療機関に支払われた国民医療費(確定値)が前年度比3.7%増の46兆6967億円だったと発表した。高齢化や医療技術の高度化が進んだのに加え、新型コロナウイルス関連の医療費が膨らみ、過去最高を更新した。
 人口1人当たりの医療費は4.2%増の37万3700円。65歳以上は77万5900円で、65歳未満(20万9500円)の3.7倍に達した。65歳以上の医療費は28兆1151億円で、全体の約6割を占めた。
 財源は、国と地方を合わせた公費17兆6837億円、保険料23兆3506億円に対し、患者負担は5兆4395億円だった。
 1人当たりの医療費を都道府県別で見ると、高知が47万8900円で最も高く、鹿児島45万6500円、徳島44万8400円が続いた。最も低いのは埼玉の33万2000円。 (C)時事通信社