政府・与党は10日、2025年度税制改正で、個人型確定拠出年金(iDeCo、イデコ)の掛け金の限度額を引き上げる方針を固めた。企業年金に加入している会社員の場合、イデコと年金の掛け金合計を月7000円引き上げる方向で調整する。
 公的年金を補完する資産形成を支援し高齢期の家計の安定を図るとともに、政府の「資産運用立国」実現に向けた取り組みを前進させる。
 イデコは任意加入で、掛け金の全額を、所得税を算定する際の課税所得から差し引ける私的年金。企業年金に加入している会社員は現在、イデコの掛け金上限は月2万円で、企業年金の掛け金との合計額は5万5000円が限度になっている。改正で合計額を6万2000円に引き上げる方針。
 自営業者などの場合、国民年金基金の掛け金との合計額を現在の6万8000円から7万5000円に引き上げる。企業年金のない会社員の場合は、イデコの掛け金上限額を現在の2万3000円から6万2000円に上げる方向だ。 (C)時事通信社