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第11回 事業承継、人それぞれの成功例
【開業医のためのクリニックM&A】 岡本雄三税理士事務所・MARKコンサルタンツ代表 岡本雄三

 ◇将来は兄弟で経営

 ちなみに、M&Aの多くは、年長の医師から年下の医師へという承継のパターンですが、この例では、年下のI医師から年上のJ医師への承継という逆パターンでした。

 J医師は、将来的には勤務医である弟をクリニックに呼んで、兄弟でクリニックを経営する予定です。譲渡価格は、純粋に不動産の1億5000万円のみで、のれん代は入っていませんでした。クリニックの収入にJ医師自身の貢献も含まれていると考えたためです。

 相談を受けた当初は、I医師の提示した条件がかなり特殊であったことから、マッチング相手が見つからないのではと心配しましたが、杞憂(きゆう)に終わりました。 

事例5

 今はまだ、クリニックのM&Aを希望しても、希望通りの相手を短期間に適切に探索し、マッチングさせるプラットフォームが十分に整備できていません。そのため、マッチング相手になかなかたどり着けないことや、100%の相手でなくてもM&Aを勧めなくてはいけないケースもあります。

 また、クリニックのM&Aをお手伝いできるコーディネーターも十分存在しません。腕のいいアドバイザーを見つけることは、現状では難しいかもしれませんが、M&Aに関わる人全ての人生を左右する問題ですから、諦めることなく探すことが大切です。


 岡本 雄三(おかもと・ゆうぞう)

 岡本雄三税理士事務所代表。株式会社MARKコンサルタンツ代表。税理士、行政書士、宅地建物取引士、M&Aシニアエキスパート、経済産業省認定経営革新等支援機関。
 1967年生まれ。91年早稲田大学商学部卒業。98年岡本雄三税理士事務所開設。2000年公益社団法人日本医業経営コンサルタント登録。個人医院の開業、医療法人の設立、税務など、医業コンサルティング業務のほか、一般法人の税務、事業承継、M&A支援、資産税にかかわるコンサルティング業務を手掛ける。「後継ぎがいない会社を圧倒的な高値で売る方法」「開業医のためのクリニックM&A」など著書多数。


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