治療・予防

軽い運動でも膝に負担―新型膝痛 
まず筋肉づくりから

 膝の痛みを訴える人は、年齢に関係なく多い。病気や外傷、加齢からくる痛みの他、気軽に始めた運動がきっかけになることもある。稲毛病院(千葉市)整形外科・リハビリテーション科の佐藤務医師は「日常生活に大きく影響するため、軽視は禁物です。予防には、日頃から下肢の筋肉づくりをしておくことが大事です」と話す。

膝の痛みの軽減や予防に

 ▽肥満と筋肉不足

 普段何も運動をしていない人が、運動不足の解消を目的に始めたヨガやダンスで膝関節を傷めることがある。新型膝痛とも言われ、放置したり無理に運動を続けたりすると、最終的に変形性膝関節症につながる可能性がある。変形性膝関節症は、膝関節の軟骨がすり減り、痛みや変形が表れる病気で、加齢とともに患者数は増える。脚の形も膝の痛みに影響する。日本人の場合、膝関節の内側の軟骨が減ってO脚になる傾向が強く、膝の内側に痛みが生じやすい。

 膝の痛みを助長させる大きな要因として、肥満と脚の筋肉不足がある。佐藤医師は「例えば2キロ太ると、膝への負担はその約3倍になると言われています。また、筋肉は骨と骨をつなぐだけでなく、その間にある関節を守る働きもしているので、筋肉がないと、ちょっとした運動でも膝に痛みが出やすくなります」と指摘する。

 ▽筋トレ、食事が大事

 膝の痛みの軽減や予防には、適正体重を守り、膝周りを含む下肢の筋肉を強化することが重要だ。そのためにはウオーキングやジョギングなどの有酸素運動ではなく、筋力トレーニングから始める必要がある。筋肉が付くと膝関節が守られるだけでなく、代謝が上がって脂肪を効率良く燃焼させることができるので、適正体重の維持にも役立つ。「80代の方でも、筋力トレーニングをすると筋肉量が増えることが分かっています」

 椅子に座りながら、片足ずつ膝の曲げ伸ばしをする運動や、背筋を伸ばして座った状態から、立ったり座ったりを繰り返す運動も有効だ。O脚の予防には、座るときや歩くとき、自転車をこぐときなどに膝が外側に開かないように意識する。靴底の外側が減っていたら早めに交換し、スポーツ用サポーターで膝関節を安定させるのもよい。40~50代の頃からこうした筋肉づくりと膝を守る工夫を習慣化すると、膝の痛みを起こしにくくなるという。

 佐藤医師は「筋肉づくりには食事や睡眠も大切です。食事では肉や魚、卵、乳製品、大豆製品の5大タンパク源のうち毎食2種類以上と、ビタミンやミネラル類も摂取するようにしてください」とアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)

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