【連載COPD④・完】高齢男性の病気と思っていませんか?=重症化しやすい女性のCOPD
◇受動喫煙でも発症
たばこを吸わない女性も無関係ではない。微量のたばこの煙、つまり受動喫煙(副流煙)の影響を受けやすいのも圧倒的に女性だからだ。
「本人も、ご主人も吸わないのにCOPDになった女性の話を聞くと『昔、父がヘビースモーカーでした』ということが多いです。愛煙家の男性は奥さんや娘さんの肺や気管支にダメージを与えていると思うべきです」
宮元医師は「屋外で吸うホタル族といっても安心はできません。たばこの煙の有害物質は目に見えないだけで、喫煙後も3時間近く肺から出続けています。たばこの臭いが少しでもしたら、有害物質を飛ばしていると思った方がいい」と警鐘を鳴らす。
「女性は男性よりCOPDの治療効果が出にくい傾向にありますが、受診の機会を逸して、診断が遅れることも一因」と指摘し、宮元医師は早期発見の重要性を説く。普段の1.5倍の速度で歩くと息切れを感じる、たんがからむ、1カ月以上空せきが続く―これらのサインを見落とさず、呼吸器内科を受診したい。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/02/02 16:28)