医学生のフィールド

「ワクワク」することに没頭すればイノベーションが起きる!
第2回inochi未来・WAKAZO適塾 竹林一氏登壇レポート

 8月26日、第2回inochi未来・WAKAZO適塾が開催された。今回は「データ駆動型社会から共感価値型社会へ」をテーマに、講師として京都大学経営管理大学院客員教授/オムロン株式会社 インキュベーションセンター長 竹林一氏を招き、パネルディスカッションでは社団法人inochi未来プロジェクト理事長 澤芳樹氏が参戦。オンラインでつながった100人を超える若者たちと共に熱い議論が交わされた。
文:李 承昱(り すんうく)(東京医科歯科大学医学部医学科2年)

竹林一氏

 データを強制的に回収して利用していた社会からその利用価値に人々が共感し、自ら進んで情報を提供する社会が始まろうとしている。その移行期である今、我々若者の力でイノベーションを起こしていくために必要なものは何なのか?我々のとるべき行動は何なのか?

 初回で提唱した「誰しもが誰かのinochiを守れる社会」を実現するために、今の我々に足りないものをより具体的に追求することが狙いだ。

 竹林氏の講演では、1970年に開催された大阪万博から現在までの社会の変化や影響、それを踏まえ、2025年開催の大阪万博の位置づけがどうあるべきかについて語られた。さらに現在のビジネスモデルの終焉と、新たなモデルに不可欠な「共感」と「感動」の重要性にも触れた。内容は多岐にわたり、終始我々の興味を強くひきつける、刺激的で非常に学びの多い講演であった。

 竹林氏は終始一貫して主張していたのは、「ワクワク」の重要性である。「例えばGAFAを立ち上げた人たちは、イノベーションやりたいとか言ってはりますか?(中略)…ワクワクすることをやっていたら自然とイノベーションに繋がるんです」

 自分を含め、多くの日本人はイノベーションを起こすことだけに目がいきがちで肝心の中身についての追求が疎かになることが往々にしてある。自分が面白いと思ったことを貫き通し続ける中で、自分の「ワクワク」する価値に少しずつ賛同者が現れ、それが次第に大きな力となり、新しい社会の共有価値を生み出す。それに外部の人々が貼るレッテルこそが「イノベーション」なのだと竹林氏は言う。なによりもまず自分が面白いと思えることを見つけ、そして後はその「ワクワク」の赴くままにひた走ること。その結果として生まれるものがイノベーションであり、決して損得勘定や利己的な思惑からは生じえないものなのだと訴える。

澤芳樹氏

 竹林氏はそれを自ら体現しているのだろう。自分が「ワクワク」することをずっと行動に起こし続け、それをここ適塾で我々若者に向けて熱く語った。我々参加者は彼の「ワクワク」に魅了され、「共感」し、共に「ワクワク」したのだ。

  今回の講演は、自分の頭の中をリセットする機会を与えてくれた。個人の利益・社会の利益云々以前に、自分が真に作りたい未来はどんなものなのか?本当に熱狂できるもの、自分が「ワクワク」して止まないことはいったい何なのか?自分の原点を追及する必要性を強く認識させられた。

 万博を通してその先の未来社会を変えていくためには、まずは自身の「ワクワク」の源を探らなければいけない。初心に立ち返り、自分を見つめ直すことの重要性を教えられた。

【適塾HPはこちら


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