インタビュー

患者の全面サポート目指す
岡本、小池両医師に聞く(下)


 ◇標準治療と補助療法

 ―セカンドオピニオンの活用の仕方を教えてほしい。

 岡本 言葉は悪いが、手術は全身麻酔で人を仮死状態にし、体に侵襲を加えて腫瘍などを取る治療法。薬を飲んで治るならそれがいいに決まっている。だから、同等かそれ以上の方法があれば手術以外を選択する。ただ同等の場合にはその内容が問題になる。例えば3センチ以下の腫瘍なら、手術で取ってもラジオ波で焼いてもいいとされる。手術は病院によって大きな優劣はないが、ラジオ波は成績に差があって、非常に上手な病院と再発がよく見られる病院がある。
 免疫療法にも活性化リンパ療法とか樹状細胞ワクチン療法とか効果があるものもある。今後本当に良い方法がセレクションされるだろう。しかし免疫療法を行う病院の患者さんは、手術について十分な説明を受けていない場合があるのも事実。標準治療の説明も受けていないケースがあった。否定はしないが免疫療法はあくまで補助療法で、手術した患者さんに組み合わせる治療法。確かに手術は受けたくないし、抗がん剤も嫌なイメージがあるだろう。しかし、科学的根拠に基づく標準治療から逃げる患者さんは治るという土俵には乗れないと思う。

 本人は手術したくないので医者に行ったら「免疫療法というのがある。切らないでこんなに腫瘍が小さくなった」などと言われると、結局そこに行ってしまう。患者さんに責任がある場合もあるが、専門家がいない病院で十分な説明がなされてないことが多い。
 一方でセカンドオピニオンはぜひ行ってほしい。患者さん側からしてみると、われわれ医師の言っているのが標準治療の枠内か枠外か分かるし、複数の医師が同じ意見というのは患者さんにとっても安心だ。われわれの方からしてみると、自分たちの方法が本当に正しいのかの検証になる。セカンドオピニオンを求められた医師の意見がこちらと異なったとしても、別に嫌な思いはしないし、むしろ根拠を知りたくなる。医者として互いに切磋琢磨(せっさたくま)していける。ただ自分が言ってほしいことを言ってくれるドクターにぶち当たるまで、ずっと多くの医師を回る患者さんがいる。いわゆるドクターショッピングで、最後は怪しい医者に当たってしまうので、これは絶対やめてほしい。

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