治療・予防

手、足、脇などの異常な汗=日常生活に支障なら治療を

 手のひらや足裏、脇などに多量の汗をかき、人と手をつなげない、携帯電話が壊れる、テスト用紙が破れるなど、生活や仕事をする上で大きな支障を来す「局所多汗症」。「日常生活に影響があるなら、治療を考えてほしい」と、発汗異常外来を開設する東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)皮膚科の横関博雄教授は呼び掛ける。

 ◇原因不明の異常発汗

 汗腺には全身に分布するエクリン汗腺と、主に脇や外陰部などにあるアポクリン汗腺がある。体温調節や緊張、辛い物を食べたときなどにかく汗はエクリン汗腺からで、そのほとんどが水分だ。

 エクリン汗腺が多く分布する手のひらや足裏、脇、顔面、頭部から大量に汗をかく局所多汗症は、重度になると手から汗が滴り落ちるほどの異常発汗がある。局所多汗症には、明らかな原因が無い原発性と、甲状腺機能亢進(こうしん)症や肥満などに伴う二次性があり、二次性は原因疾患の治療で改善する。

 原発性局所多汗症は、原因不明の局所的な異常発汗が6カ月以上続き、6項目の診断基準のうち2項目以上を満たす場合を指す。2010年に初めて実施された全国疫学調査では、「常に耐え難い苦痛を感じる」重症の患者数は80万人以上、手術以外の治療法が無い難治性重症患者も4万5000人いると推定されている。

 特に医師や看護師、エステティシャンなど、手を触れる仕事に従事する人は生活の質が著しく低下し、それが原因で「うつ状態に陥る人もいる」という。

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