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女性ホルモンが関係
~死因第2位の心疾患~

 ◇女性に多いたこつぼ型心筋症

 たこつぼ型心筋症という病気がある。突然の胸痛息切れなど心筋梗塞に似た症状が表れ、失神に至るケースもある。仕事や家事の疲れ、ストレスなどで心拍数の減少や血圧低下を招くことが原因とされる。

 坂東教授は「たこつぼ型心筋症は女性が圧倒的に多い。自律神経は精神的な影響を受けやすいことが背景にある」とした上で、対策の一つとしてヨガを勧める。「ヨガは自律神経を整える。1年ほど続けると、効果がある」と語った。

 「女性と循環器疾患には深い関係がある。10歳から50歳くらいまでは女性ホルモンが心臓を含む臓器の働きを守っている、と言ってもよいだろう」

 心疾患を予防するためには、バランスの良い食事運動が大切だ。有酸素運動は有効だが、骨の中のミネラル成分である骨塩を減らすというマイナス面もある。そこで、スクワットや腕立て伏せなど筋肉に抵抗をかけるレジスタンス運動と組み合わせるのがよい。ヨガは二つの要素を持っている。

 ◇閉経後は冠動脈疾患に注意

 パネルディスカッションで佐藤加代子・東京家政大学教授は「エストロゲンは血管を広げたり、動脈硬化を抑えたりして心筋や血管を保護する。50歳前後に迎える閉経を挟んだ更年期はエストロゲンの分泌量が変化し、閉経後は急激に減少する。この結果、冠動脈疾患が起こりやすくなる」と説明した。

 心臓弁膜症ネットワーク(患者会)の寺田恵子理事は自身の体験を話した。「胸がもぞもぞする」「赤ちゃんが動いているような気がする」。医師にこう伝えたところ、「不整脈だね」と診断されたという。(鈴木豊)

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