「不眠」には生活習慣の改善を=十分寝ても感じる場合も
◇薬より生活の見直し
医師が処方する睡眠薬は安全性が高い。量を増やしても催眠作用は強くならず、かえって翌日にだるさや眠気が残ってしまう。市販の睡眠改善薬は風邪薬に入っている眠くなる成分で作られていて、常用すると効かなくなり、多量に服用すると腎不全などを招く恐れもある。
田ケ谷教授は「薬の効果が不十分な場合は増量したり、薬を変えたりするのではなく、就寝時間や日中の行動を見直し、生活習慣を改善するのが一番の治療法です」と訴える。
「日中は活動的に過ごし、夜遅くまで脳を覚醒させるような作業は避けること。寝る前はぼんやりと過ごす時間を持ち、眠る準備をしてください」。音楽を聞いたりアロマをたいたりなど、自分に合った入眠儀式の時間を持つのもよいという。
「睡眠薬を服用する際は、適切な時刻に飲み、すぐに布団に入ること。それでも寝付けない場合は、寝る時間と服薬時間を一緒に遅らせることがポイントです」と、田ケ谷教授はアドバイスしている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)
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(2017/10/31 11:22)