あなたの目、しっかり見えますか?=まぶしい、物がダブるは白内障かも
目の中でレンズの働きをする水晶体が白く濁り、物が見えづらくなる白内障。50歳を過ぎると症状が出始め、60歳以上の約8割が発症すると言われている。白内障に詳しい三井記念病院(東京都千代田区)眼科の赤星隆幸部長は「白髪になるのと同じような一種の老化現象です。点眼薬で治すことはできないので、最終的には手術が必要です」と説明する。
◇20代での発症も
白内障は、水晶体に含まれるクリスタリンというタンパク質が加齢とともに酸化、変質することで発症する。種類は、(1)水晶体の端から濁る「皮質白内障」(2)真ん中から濁る「核白内障」(3)水晶体を包んでいる袋の後部にある嚢(のう)という薄い膜が濁る「後嚢下(こうのうか)白内障」―の三つだ。
皮質白内障と核白内障は緩やかに症状が進行するが、アトピー性皮膚炎や糖尿病、ステロイド剤の服用で起こる後嚢下白内障は進行が速いのが特徴。20代で発症することもある。
手術で視力は取り戻せるが「糖尿病網膜症や緑内障などの余病があると、白内障の手術だけでは視力は回復できないので、そちらの治療も続けないといけません」と赤星部長は注意を促す。
(2017/11/20 17:21)