医学生こーたのひよっ子クリニック

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第4回 献血

「献血にご協力お願いします!」

街中でこのような呼び掛けをしている人を一度は見たことがあると思う。僕も呼び掛けボランティアの一人であり、日本赤十字社公認献血サポーターとして、名古屋の献血ルームの前で活動している。呼び掛けをしていて感じることは、多くの人、特に若者が献血に関してあまり知らないということだ。

事実、厚生労働省のデータによると、若者が献血に行かない理由の3割を占めるのが、「なんとなく不安だから」である。若年層の献血者数は大幅に減少しており、このままでは血液の安定供給ができなくなってしまう。

これを打開するべく今回は「僕が献血に行く理由」をお伝えしたい。

まず、献血ルームではお菓子とドリンクが食べ飲み放題だ。献血ルームによって異なるが、普通のお菓子ではなく、アイスクリームやクイニーアマンといった、僕のような食いしん坊の人にはとても魅力的なスイーツをいただける献血ルームもある。

次に、献血をすれば無料で健康状態をチェックできる。ヘモグロビン値やγGTP値など健康診断でしらべると、15,000円ほどかかるデータを無料で調べてもらうことができる。専業主婦や学生、フリーターなど職場の定期検診がない人には嬉しいサービスとなっている。

そして何より、献血は人の役に立つことができる。献血をしているほとんどの人は僕を含め、これが献血に行く一番のモチベーションとなっていると思う。先日実習で、人工心肺を使用した心臓病の手術を見学し、初めて輸血が行われているのを見た。心臓のオペというのは細かい作業が要求されるため、心臓を止めなくてはならない。そしてその間、全身の循環状態を保つためにはたくさんの血液を必要とする。心臓外科医、麻酔科医、看護師、医療器具専門家、そして献血をした人全員によるチーム医療というものを目の当たりにし、自分の血液もどこかで誰かの命を救っているということを誇らしく感じた。

人々の善意によって作られた輸血用血液は、手術、妊娠・分娩、交通事故の処置など様々な機会で使用される。いつか皆さんも血液を分けてもらう側になるかもしれない。『40分でできる人助け』である献血に行ってみてはいかがだろうか。