研究・論文

免疫細胞活性化に乳酸菌関与 =マウス実験で評価―仏パスツール研

仏パスツール研究所のジェラール・エベール教授
 乳酸菌が細胞外に作り出す菌体外多糖(EPS)が、腸内で免疫細胞を活性化させることが、マウスを使った実験で明らかになったと、フランスのパスツール研究所(本部パリ)のジェラール・エベール教授らが発表した。
 研究は大手食品会社「明治」(東京都中央区)と共同で行った。実験ではまず、特定の乳酸菌が産生したEPSを、マウスに1週間投与。蒸留水だけを同様に投与したマウスと比較した結果、腸管にある複数種の免疫細胞が活性化されたという。
 具体的には、腸管内で免疫活性化を示す物質を産生した細胞がどのくらいあるかを種類ごとに比較した。免疫細胞の一種「CD4Tαβ細胞」で比べると、EPS投与マウスは蒸留水投与マウスの約2倍の割合で活性化、「CD8Tαβ細胞」では約4倍に達したと評価している。
 パスツール研究所は感染症、微生物学、免疫学などで有名な生物医学研究センター。エベール教授が率いる「微小環境と免疫」研究ユニットは2014年1月以降、明治から乳酸菌株の提供を受け、免疫作用のメカニズムや有効成分について今回の共同研究を行ってきた。
 腸内細菌と免疫力の研究は最近急速に発展。何百種類にも及ぶ細菌で構成する環境「腸内フローラ」と、健康、疾患の関係が特に注目されている。(了)

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