ヘルスコミュニケーションDr.純子のメディカルサロン

生活習慣病予防は「一無・二少・三多」
池田義雄・日本生活習慣病予防協会理事長

 海原 太りすぎない、便秘をしないということですね。便秘に悩む女性は多いですね。ストレスも背景にあると思います。若いころやせていて同じ量食べているのに太ると嘆く方が多いですが、年齢が10歳増えると基礎代謝が約10%低下することを覚えておかないとだめです。年齢ごとに少しずつ食べる量を減らすとか、なるべく車を使わないといった工夫が必要ですね。


 池田 例えば、「酒は百薬の長」と言われていますが、これには根拠がないのです。昔、中国に王莽という官僚がいて、庶民が一番よく消費する酒に課税すれば税収が増えると考えた。税金をかけるためには酒に価値を与えなきゃいけない。そこで言われたのが「酒は百薬の長」なのです。


 海原 知りませんでした。酒に税金をかけるための言葉ですか。この言葉のおかげでお酒を飲むことに罪悪感がなくなっていますよね。


 池田 中国の歴史上、医学に関する書物に酒が体に良いなんてことは1行も書いてないと言われています。「徒然草」にも、「万(よろず)の病は酒よりこそ起これ」って書いてあるんです。兼好法師は、お酒を飲む人はいろんな病気にかかっているということを、当時から気付いているんですよね。

 日本人の6割はアルコールを分解する酵素が少ないか、欠落しているので、飲めば顔が赤くなる人が大勢います。アルコール分解酵素のない人はわずかなアルコールで心臓がドキドキするし、気分が悪くなる。そういう体質の人は、やはりアルコールからは遠ざかった生活が望ましいということです。


 海原 そうすると、アルコールを分解する酵素をいっぱい持つフランス人にとって、グラス1~2杯の赤ワインは動脈硬化予防に効果があると言われるけれど、分解酵素が少ない日本人に同じことは言えないわけですね。

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