足の悩み、一挙解決
第9回 靴底の減り方で分かる足の問題点
~5パターンのうち4つはNGです~ 足のクリニック表参道院長 桑原靖
足首が内側に倒れると、ふくらはぎも内側にひねられてしまうため、膝や股関節の痛みにつながります。つまり、かかとの内側が減る「回内」の状態は、足のトラブルが起こりやすいサインともいえるのです。
④の靴底の外側が減っている場合は、足首が外側に傾く「過回外」の状態です。過回外の人は、本来は正面を向くはずの膝が外を向いてしまい、足を外側に向けて歩くので、ふくらはぎの骨がねじれ、足首や膝に負担がかかります。
また、過回外の人の足は構造に遊びがなく、接地した時にほとんどたわまないため、足で衝撃を吸収することができず、膝や股関節を痛めやすくなってしまいます。分かりやすく言うと、ゴツゴツした足と表現することもできます。
◇減りが左右で違うなら原因確認を
⑤の靴底の減り方が左右で違う場合は、どちらかの足が強く、回内していて、重心が偏っているか、左右の足の長さが違っていることも考えられます。
膝を曲げた体育座りの格好になって、左右の高さを比べてみてください。生まれつき、左右の脚の骨の長さが違う場合もありますが、どちらかの足のアーチがつぶれてしまって、膝から下の長さに差が出ていることもあります。
左右差があっても、1〜2センチくらいまでなら大きな影響はないのですが、それ以上の差があると、一方の膝や股関節に負担がかかり、痛みの原因になります。インソールで左右差をなくすこともできますので、早めに専門医にかかって原因を突き止め、対策を取った方がいいでしょう。(文・構成 ジャーナリスト・中山あゆみ)
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(2019/02/18 06:00)