治療・予防

大腿骨頭部の血流障害 =活発な子に多いペルテス病

 6歳前後の活発な子どもに多く発症するペルテス病。太ももの付け根にある球状の骨、大腿(だいたい)骨頭の血行が何らかの理由で一時的に途絶え、この部分が壊死(えし)する病気だ。壊死した骨は再生されるが、新たに形成される骨を変形させないことが治療のポイントになるという。水野記念病院(東京都足立区)で小児整形外科専門医として治療に当たる鈴木茂夫院長に話を聞いた。

 ◇人工股関節のリスクも
 ペルテス病の原因は大腿骨頭部の血流障害だが、なぜ一時的に血流が悪くなるのかは分かっていない。栄養が行かなくなることで骨が壊死し、それに伴い足を引きずって歩く跛行(はこう)や、股関節から膝にかけての痛みが表れる。

 血流が元に戻れば骨は再生されるが、股関節には歩く際に大きな荷重がかかるため、再生する過程で大腿骨頭に変形が生じやすい。「球形であるべき大腿骨頭に少しでも変形が残ると股関節にも影響が及び、いずれ変形性股関節症となる可能性が高くなります。変形が生じると、30代後半くらいから股関節の痛みが出て、将来、人工股関節にせざるを得ない場合があります」と鈴木院長は言う。

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