治療・予防

大腿骨頭部の血流障害 =活発な子に多いペルテス病

 ◇望まれる早期発見
 再生される大腿骨頭に変形を残さないためには早期発見と適切な治療が重要だ。ペルテス病は8歳以下で発症した場合、発症から半年以内に治療を開始すれば、高い確率で完治するという。9歳以上で発症した場合は、特に早い段階での治療開始が望まれる。

 しかし、この疾患の問題点は見逃されやすいこと。鈴木院長は「ペルテス病の発症率は10万人に7人と少なく、一般の整形外科では診たことがないという先生も珍しくありません。特に、膝や太ももにのみ痛みが出た場合は、その部分のレントゲン写真から異常無しと診断されてしまうことが多いようです」と指摘する。

 痛み自体はそれほど強くなく、食欲なども普段と変わらないため、一時的なものとして見過ごされ、受診が遅れるケースもあるので保護者も注意が必要だ。

 「整形外科を転々とし、ようやくペルテス病と判明して私のところに来たという方は少なくありません。子どもが足を引きずっていたり、下半身の痛みを訴えたりした場合はペルテス病を疑い、なるべく早い段階で必ず小児専門の整形外科を受診して」と鈴木院長は呼び掛けている。(メディカルトリビューン=時事)(記事の内容、医師の所属、肩書などは取材当時のものです)

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