こちら診察室 人生が鼻でこんなにも変わる⁉ 鼻にまつわるドクターのハナシ
重度の鼻づまりは手術が必要 【第3回】鼻中隔湾曲症の仕組みを解説②

日常生活に与える影響も大きい鼻中隔湾曲症(イメージ画像)
◇放置リスクと健康への影響
では、鼻中隔湾曲症による症状をそのままにしておくと、どのような悪影響があるのでしょうか?
鼻中隔湾曲症による慢性的な鼻づまりを放っておくと、睡眠時無呼吸症候群のリスクを高める要因の一つになり得ます。
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に気道が狭まり、一時的に呼吸が止まることで身体が低酸素状態に陥る疾患のことです。無意識のうちに何度も目が覚めてしまうことで深い眠りが妨げられ、慢性的な寝不足や倦怠感を引き起こし、日中の集中力低下や疲労感の原因にもなります。
前回に引き続き、2回にわたり、鼻中隔湾曲症についてお伝えしました。鼻中隔湾曲症による症状は日常生活に大きな影響を及ぼします。自分に合った治療やケアを取り入れ、快適に過ごせる方法を見つけましょう。(了)

荒木進医師
荒木進(あらき・すすむ) 東京医科大学医学部を卒業後、同大学耳鼻咽喉科学教室に入局。オーストラリア・メルボルン大学での難聴の基礎研究、東京警察病院医員、厚生中央病院医長、東京医科大学霞ヶ浦病院科長、東京医科大学准教授を経て、08年に千葉県流山市で流山おおたかの森耳鼻科モーニングクリニックを開院。18年1月、「こころ安らぐ空間」をコンセプトに、人間ドックと日帰り手術専門を行うクリニックとしてモーニングクリニック六本木 内科・耳鼻咽喉科ORを開院。09年1月からは東京医科大学兼任准教授を務める。
- 1
- 2
(2025/03/05 05:00)
【関連記事】