榊原博樹 医師 (さかきばらひろき)

とくしげ呼吸器クリニック

愛知県名古屋市緑区鳴海町徳重34-6

  • 呼吸器内科
  • 院長

呼吸器科 内科

専門

呼吸器内科、睡眠時無呼吸症候群

榊原博樹

大学病院並みの専門性の高い診療を夕方受診も可能な、地域の診療所で行いたいと2011年に愛知県でも数少ない呼吸器専門クリニックを開設。入院施設を持つ専門病院と連携をとりながら主に肺の病気を専門的に診ている。小さな異常も見逃さないマルチスライスCTシステムをはじめ、精密肺機能検査システム、モストグラフ、気管支ファイバースコープ、在宅睡眠時呼吸モニターなどなど最新の設備を導入。また在宅診療にも対応している。また、同じ医療法人に属する名古屋市東区の「たかおかクリニック」は、睡眠時無呼吸をはじめとする睡眠障害の診断のために必要な終夜ポリグラフ検査(PSG)を1晩に6人まで実施できる専門クリニックであり、ここと連携をとりながら、いびきや睡眠時無呼吸症候群の診断と治療にも力をいれている。

診療内容

【睡眠時無呼吸症候群】「いびきをかいてぐっすり眠っているとよく言いますが、いびきをかいている時というのはじつは眠りが浅く、体を休められるような深い睡眠はできていないということが多いのです」と榊原医師は言う。「毎日いびきをかく男性の3割、女性の2割は治療が必要な程度の病的な睡眠時無呼吸症候群です。そもそもいびきとは、舌や喉の中の筋肉の緊張がやわらぎ、空気の道(気道)が狭まって発生するのですが、喉が完全にとじてしまうと、呼吸をしていない状態になります。こういった睡眠時の無呼吸が原因で、いろいろな病気に発展するようになった状態を睡眠時無呼吸症候群と呼びます」
じつは睡眠時無呼吸症候群の人は非常に多く、アメリカで実施された大規模な調査によれば、成人男性の4%、女性の2%は睡眠時無呼吸だと言われている。榊原医師等が行った日本人の調査においても,ほぼ同じ結果がでているという。
「この疾患になる原因は、下あごが普通の人より小さかったり、軟口蓋(喉の奥)や舌が大きいというような顔つきによるものと、肥満によるものが大半です。また子供の場合は大部分がアテノイドや扁桃腫大が原因です」と榊原医師は話す。
「1時間当たりの無呼吸状態が30回を越えるような重症になると、平均年齢50歳の男性の1割が10年以内に死亡するという確かな報告があります。その死亡原因のほとんどは脳卒中や心筋梗塞によるものです。また、一般に心筋梗塞を発症した3割、脳卒中の5割、高血圧症の3割、糖尿病を発症した3割の方に、睡眠時無呼吸症が発見され、これらの生活習慣病を悪化させたり、その原因になっていると考えられています」
睡眠時無呼吸症になると、いびきの他に「いびきのため安眠ができず日中に睡魔に襲われたり、集中できなかったり、体がだるくなったり、朝の目覚めが悪くスッキリしなかったりします」夜の酸素が不足している状態がひどくなると不整脈になったり、心不全になることもあるし、朝や夜に喉が渇いたり、咳や頭痛がでることもある。症状は実にさまざまである。また子供がこの病にかかると、落ち着きをなくし、おねしょや異常な行動、学習障害などの原因にもなる。
「この病気を正しく診断するには、終夜睡眠ポリグラフ検査が必要です。検査によって、睡眠時の呼吸状態や低酸素血症の程度,眠りの深さがわかり、重症度や治療の必要性が明らかになります」と榊原医師は言う。
治療には、減量や横向きに寝るなど生活習慣の改善から、CPAP(鼻にマスクをつけ喉に空気を送り込む)、マウスピース、手術までさまざまな方法がある。「患者さんそれぞれに合わせ、最も適した方法をお薦めしています」と榊原医師は話している。
【長引く咳の診断と治療】「高血圧症や糖尿病などの慢性疾患を除くと、「咳」は受診理由になる症状としては最も頻度が高く12%程度といわれます」と榊原医師。同クリニックの場合、その割合は80~90%にも達するという。「原因疾患としては様々な疾患があり、しばしば診断に難渋します。上気道炎(風邪)や急性気管支炎のように自然治癒する疾患から、肺炎や自然気胸のように緊急治療を要する疾患、肺がんや肺結核のように診断が遅れると致命的になったり,周辺に感染を拡大してしまうような厄介な疾患まで含まれます」
1週間以上咳がつづく場合には「問診と診察の後に胸部X線写真、呼吸機能検査、血液検査(白血球数、白血球分画、CRP、非特異的IgE抗体、特異的IgE抗体など)などを行います。これで診断がついて適正な治療のできる疾患もありますが、これらの通常の検査では診断がつかず、鎮咳剤(咳止めの薬)も効かない場合が少なくありません」その際は、胸部CTや気管支可逆性検査、特殊血液検査(マイコプラズマ抗体、百日咳抗体、クオンティフェロン検査など)、喀痰検査(細菌培養、細胞診など)などを駆使して正しい診断に導き,的確な治療を行う。3週間以内の咳は「急性」、3週間以上8週間未満の咳は「遷延性」、8週間以上つづく咳は「慢性」と分類する。「急性の咳のほとんどが、風邪あるいはそれが誘因になった気管支炎や鼻炎・副鼻腔炎による後鼻漏ですが、遷延性あるいは慢性の咳の初期である可能性もあります。当院で診断した遷延性~慢性咳嗽の原因疾患とその頻度は、気管支喘息あるいは咳喘息(60%)、アトピー咳嗽(アレルギー性気管支炎)(10%)、胃食道逆流症(10%)、副鼻腔気管支症候群(10%)、感染後咳嗽(5%)、その他です。ほとんどの患者さんは、的確な治療を行うことで2週間以内には改善しています」

医師プロフィール

1974年3月 信州大学医学部 卒業
1974年4月 名鉄病院内科にて研修
1977年9月 藤田保健衛生大学内科入局
1988年6月~1990年8月 米国イリノイ大学留学
1999年11月 藤田保健衛生大学呼吸器内科・アレルギー科主任教授
2012年4月 医療法人SRAとくしげ呼吸器クリニック院長