「RICE」の応急処置 家庭の医学

 運動によるけがを起こして、傷がない場合や傷を処置したあとは「RICE」の応急処置が基本になります。
 Rest(安静=患部を動かさない)…スポーツなどを中止し、日陰や安全な場所で休む。患部を副木などで固定する。安静や動かさないように固定して、損傷部位の痛みを抑えたり、腫脹(はれ)や血管・神経の悪化を防ぐようにします。
 Ice(冷却=患部を冷やす)…氷水やコールドスプレーで患部を冷やす。冷やすことで痛みを軽減したり、腫脹(はれ)を抑えます。腫脹(はれ)によって損傷部位より末端(先の部分)で血行障害(血液の流れがわるくなる)が起き、2次障害が生じるのを防ぐためです。
 Compression(圧迫=患部を圧迫する)…患部を伸縮性包帯でややきつめに巻いたり、サポーターで圧迫する。患部の内出血や腫脹(はれ)を抑えることが目的です。
 Elevation(挙上=患部を心臓より高くする)…下肢の場合は仰向けに寝て箱や台にのせる。上肢の場合は患部を高く上げるか、寝て台や胸の上にのせる。患部を心臓より高くすることで必要以上の血流を少なくし、腫脹(はれ)を軽減します。

【参照】外傷[創傷]:スポーツ傷害

(執筆・監修:八戸市立市民病院 事業管理者 今 明秀)