嘔吐の手当て 家庭の医学

 嘔吐したときは、まず吐きたいだけ吐かせます。その際、仰向けだと、吐物(とぶつ)による窒息や誤嚥(ごえん)性肺炎の危険性があります。横向けに寝かせ回復体位にして吐かせるようにします。そして、吐物の色やにおい、血液がまじっていないかなどを観察します。ノロウイルスなどの感染症の場合もありますので、吐物には直接触れないようにし、マスクや手袋を着用しましょう。
 嘔吐を起こす病気は数多くあり、なかには命にかかわる重篤な病気もあります。嘔吐だけでなく、ほかにも症状を伴っていたり、嘔吐が何回も続くときはただちに救急車を呼びます。

(執筆・監修:社会医療法人恵生会 黒須病院 内科 河野 正樹)