急性期のめまい

 周囲がグルグル回って見える回転性めまいや、からだのバランスがむずかしい動揺性のめまい、眼前暗黒感のあるめまい、心因性の外出恐怖症などがあります。

■回転性めまい
 メニエル病の発作期で、三半規管が刺激状態で大きな回旋成分を伴う眼振(がんしん)が生じている時期や、突発性難聴などでは急激な内耳全体の破壊的病変のために三半規管がまひ状態となり眼振が生じます。合併症状として、バランス障害、吐き気、嘔吐(おうと)などがあります。
 耳鳴りや難聴を伴わない回転性めまいは、前庭(ぜんてい)神経炎で、内耳道内の前庭神経節のウイルス感染が疑われます。症状は数日続き、そのあともバランスの障害が数カ月以上継続するのが特徴です。脳幹や小脳の出血や梗塞で生じることもあります。

 メニエル病は、低音障害型の感音難聴と発作をくり返すのが特徴です。突発性難聴は難聴だけの場合とめまいを伴う場合がありますが、発作はくり返しません。前庭神経炎はめまい発作だけで難聴はありません。

■頭位性めまい
 下を向いて靴のひもを結ぶ、洗濯物を干すために上を見上げる、からだを右下あるいは左下にするなど、からだの位置を変えたときに、回転性めまいが一過性に生じますが、からだの位置を戻すととまります。
 フレンツェル眼鏡をかけて検査してはじめてぐるぐるこまのように回る眼振が観察されます。


 これを「良性発作性頭位眩暈(げんうん)症」といいます。この治療にあたっては浮遊耳石置換法(Epley法)というリハビリテーションが効果的です。

■眼前暗黒感のあるめまい
 血液の循環調節に問題のある場合で、目の前が突然まっ暗になってしまうめまいです。起立性低血圧や一過性脳虚血発作が多いのが特徴です。

■心因性のめまい
 心因性のめまいでは、うったえの内容は身体所見よりもはるかに深刻になり、学校、会社、主婦業など、社会生活の大きなさまたげとなります。心身症、森田神経質、脅迫観念、過換気症候群、不登校、うつ病などの一症状です。
 近年注目されるものにパニック障害の一つの広場恐怖症があります。これは、人込みの中で他人の視線が気になり、めまい感のために倒れて恥ずかしい目に遭うことなどをおそれるあまり、やがて外出恐怖症に至る場合を指します。
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