分娩の異常
- 解説
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分娩(ぶんべん)の異常には次のものが含まれます。
■第2期までの異常
1.陣痛(じんつう)の異常(微弱陣痛、過強陣痛、遷延〈せんえん〉分娩)
2.産道の異常(狭骨盤、児頭骨盤不均衡)
3.胎位の異常(骨盤位、横位)
4.児頭進入、回旋(かいせん)の異常
5.その他の難産(多胎〈たたい〉、巨大児、肩甲〈けんこう〉難産)
6.破水(はすい)時期の異常(前期破水、早期破水)
7.臍帯(さいたい)の異常(巻絡〈けんらく:臍帯が胎児に巻き付くこと〉、下垂と脱出、卵膜付着など)
8.胎児機能不全
■第3期の異常
9.母体の損傷(子宮破裂、頸管〈けいかん〉裂傷、会陰〈えいん〉裂傷)
10.弛緩(しかん)出血
11.癒着胎盤
12.子宮内反症
13.産科ショック[DIC(播種〈はしゅ〉性血管内凝固症候群)、羊水塞栓症など]、血栓塞栓症
(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 名誉院長 安達 知子)