その他―多胎、巨大児、肩甲難産〔そのた―たたい、きょだいじ、けんこうなんざん〕 家庭の医学

 双胎(ふたご)あるいはそれ以上の多胎のお産のときは、帝王切開となることが多くなります。ただし双胎の場合は、胎位の組み合わせによって経腟(けいちつ)分娩できることもあります。第1児、第2児とも頭が先進する頭位のときは経腟分娩が可能なことも多いのですが、第2児が骨盤位の場合に第2児に胎児機能不全が起こりやすくなります。また、第1児骨盤位、第2児頭位のとき、胎児がたがいに絡みあって(懸鉤〈けんこう〉)、分娩が停止してしまうことがあります。この場合も帝王切開が必要となります。
 巨大児とは出生体重が4000g以上の児をいいます。
 肩甲難産(けんこうなんざん)とは、児頭が娩出したあと肩が恥骨結合につかえてしまい、娩出(べんしゅつ)が困難となったものをいいます。

(執筆・監修:恩賜財団 母子愛育会総合母子保健センター 愛育病院 名誉院長 安達 知子
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